ピッタリと脇に寄り添い障害物を回避する自律走行型キャリーケース「Ovis」

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今回みなさんに紹介するのは、混雑する空港の中でもオーナーに寄り添い、行き交う人や障害物を見事に避けながら自走するキャリーケース(スーツケース)「Ovis」です。

本製品に使われているセンサーはカラーのCCDセンサー(カメラ)と超音波センサーです。

超音波センサーはかなり昔から車の近接センサーとしても使われており、バンパーに埋め込まれ障害物に当たるのを音や光で知らせてくれるセンサーですが、この超音波センサーは補助的なもので主に使われているのはCCDカメラです。

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現代ではライブラリと呼ばれる無償配布されているツールとノートパソコンに内蔵されているカメラを使い、顔の表情を検出したり人の手や足や頭といったパーツを検出し、ジェスチャーコントロールで動かすゲームを作ったりする事は簡単に出来てしまいます。

また既に自動運転が可能なテスラ車や、スバルが作り上げた”アイサイト”と言うカメラを使った衝突防止・回避システムもあります。

これらのようにカメラが捉えた映像を元に人や障害物を検出し、そして未来の進行方向を予測して衝突するのを回避するシステムは既に実用化されている技術を応用しているわけです。

防犯カメラに搭載されているモーショントラッキングも、カメラに搭載された画像処理チップで可能になっていますので本製品が人や障害物を避けてオーナーの後をついていくのも不思議ではないのです。

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では、一体本製品はどの様にして動作するのでしょうか?

これはスマートバンドという手にはめる発信器デバイスがキーになります。スマートバンドを右手にはめ、製品はオーナーの右側を自走するようになっています。

スマートバンドは常に本製品と無線で接続されており、オーナーの手にはめたスマートバンドとの距離を電波で計測しつつ一定距離を保って走行する様になっています。

例えばオーナーが左に曲がれば当然距離が開きますので本製品は左に曲がって距離が一定距離になる位置まで近づきますし、オーナーが右に曲がれば距離が縮まりますので今度は右に舵をとって離れるといった具合で自走する様になっています。

またカメラが検出した障害物や向こうからやって来る人等を検知すると本製品はオーナーの真後ろに周り障害物を避け、通り過ぎると再び右側に出て追走します。追走は最大20kmフル充電となっています。

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更に本製品には持ち手を握る事で即座にモーターの回転を止めてマニュアル走行に変える機能が備わっています。

混雑した状況で人に当たりそうな場合は、持ち手をすぐに持つ事で自走を止め引いて歩く事ができます。また、マニュアル走行時に加重が掛かって重くなるという事もありません。

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他にも防犯や盗難対策もバッチリでです。スマートバンドと本製品が2m以上離れると警告音が鳴って知らせてくれる他、製品はGPSと3G通信モジュールを搭載していますので海外でロストバゲージしても安心してカバンを取り戻す事ができます。

バッテリーは脱着式になっており、バッテリーだけ持って行って充電できる他、本製品からスマートフォンを充電したり重さを自己計測したり、機内持ち込みサイズであったりするなど、とてもよく考えれて設計されたキャリーケースになっています。

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