スマホを“置くだけ”で大音量の音楽が楽しめるスピーカー「Bento」
突然ですが、インダクションオーディオスピーカーってどんなスピーカー何だと思います?
インダクションは誘導や感応という意味。簡単に言うと、スマートフォンや音楽プレイヤーの内蔵スピーカーから音が出る際に発生する磁気を拾い上げて増幅するスピーカーです。
今回ご紹介するのはこの仕組みを採用した“置くだけ”スピーカー「Bento」。
スマートフォンのような再生機器は置くだけでOK。配線もいらないし、はやりのBluetoothオーディオに必須のペアリングもいらない不思議なスピーカーなんです。
Bentoの外観、主な特徴、置くだけスピーカーの原理
名前の通りお弁当箱のような外観が特徴です。本体はアクセントカラーが入ったデュアルトーンデザインで、2014年度IFデザイン賞のプロダクトデザインアワードも受賞しています。
Bento本体上面の一部が再生機器の内蔵スピーカーから出る音楽の磁気波をとらえる電磁誘導センサーになっています。
メーカーは、「クロースコンタクトインダクションテクノロジー」と呼んでいますが、「Near Field Audio(NearFA)」と呼ばれている超短距離無線通信技術と同じ意味です。
実際、この原理を採用した置くだけスピーカーは、2013年頃から商品化されており、今でも大手通販サイトで1000〜3000円の価格帯で数多く販売されています。
Bento上面のデバイスパッドとその下にあるスピーカー部との間のオーディオコーンディテクターにより、音楽が全方向360度に再生できます。
実物を見てみましょう。前面下部のLEDは充電時は赤で、電源オンは青で点灯。背面には充電用microUSB端子、外部入力端子、電源スイッチがあります。
側面には特に何も無く、底面には滑り止めのゴム足がありました。ちなみに、充電可能なリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、6時間の連続再生が可能です。
再生機器の置き方
天板にプリントされたラインよりも外側(左)にスマートフォンや音楽プレイヤーの内蔵スピーカーがくるように置き、音楽を再生しながらプレイヤーの置く場所を変えて、大きく音が鳴る部分を探します。
実際にスピーカーから音が出るまでを動画にしてみました。スピーカーから音が出るようになるとLEDが連動して点滅するのが確認できます。
置く場所によってはノイズが発生しますので、ベストポジションが見つかるまでは音量を絞った状態で位置合わせした方が良いと思います。
また、スマートフォンの場合、ケース装着時は磁気に少なからず影響するようで、音量が減少したり音が出るポイントが微妙に変化する場合があります。
iPhone 6 PlusやXperia Z Ultraのような大きめの端末だとベストポジションでトレイから本体がはみ出てしまうことも。
ちなみに、上のiPhone 6 Plusのように本体の上下が逆さまでも、内蔵スピーカーの位置が合えば音声が再生されます。
音量と音質についての感想
iPhone 6 Plusの音楽アプリを使って、市販の置くだけスピーカーと出る音の比較を動画にしてみました。
ちょっとわかりにくいかもしれませんが、Bentoは独自の音響システムと本体のサイズが影響しているのか、想像していた以上に大きい音が出ます。
iPhoneで試してみたところ、目盛りが1つでもかなりの音量です。ちなみに、音量は再生機器側のボリュームに左右されます。
なお、再生機器の種類はもちろん、内蔵スピーカーの仕様によって音質は微妙に異なります。iPhoneとiPod touchでもキャラクターがかなり異なります。iPhoneは低音が豊かなのですが全体的に音がこもりがち。一昔前のAMラジオを聞いているようなイメージです。
種類の多いAndroidスマートフォンは言わずもがな。Xperiaは思ったよりも低音がデス、逆に高音が強調されました。
ちなみに、RAKUNEW社内で検証してみて一番バランスが良いと感じたのはiPod touchです。全般的に少し離れた場所でBGMとして使用するような、点音源的用途であれば音質的には気になりません。
なお、Bentoには音声入力端子が用意されており、ステレオミニケーブルも付属します。ケーブル接続時はそれはもう驚くような高音質。高音から低音までクリアでバランス良く再生できます。
ご参考までに、市販のBluetoothレシーバーと組み合わせれば、Bentoがお手軽Bluetoothスピーカーとして使うこともできますよ。
評価
ケーブルいらずで、面倒な設定も不要。Bluetoothスピーカーのようなペアリングも一切必要ありません。なんといっても“置くだけ”ですから。
音質にさえ目をつぶれば、これほど運用が楽なスピーカーは他ではなかなか見当たりません。老若男女、使う人を選びません。機械音痴な人でもこれなら問題無く使えるはずです。
手軽に再生機器を変更できる点も大きなメリット。パーティーやアウトドアなどでは、誰もが簡単にDJ気分を味わえるのではないでしょうか。
バッテリー内蔵なので市販の安価な置くだけスピーカーのように乾電池も必要ありません。充電も汎用性の高いmicroUSB経由なのでスマホ用モバイルバッテリーと組み合わせれば再生時間を大幅に延長することもできます。
ということで、お弁当プラスBento持参で、今夏のレジャーを楽しんでみてはいかがでしょうか。(お盆休みには間に合いませんが8月中のお届けは可能です)
Bentoの仕様
- 出力チャネル:ステレオ
- スピーカードライバ: 2 x 40 mm
- Amplifier Power (RMS): 2.5 ワット x 2 ・周波数:80Hz – 20kHz
- 入力感度: 600 mV THD 10 % ・ディストーション: < 0.1 % ・シグナル・ノイズ比: > 75 dB (@ 1 kHz input) バッテリー&パワー
- 音楽再生時間:連続再生6時間まで ・バッテリータイプ:ビルトインリチャージャブルリチウム ・バッテリー容量:1000 mAh
- 充電時間:3時間
- 充電:Micro USBケーブル接続 ・電源オン/オフボタン搭載
- 同梱物:スピーカー本体、micro USB充電ケーブル 、ライン入力オーディオケーブル