Wi-FiとBluetoothまでがオンボードになったArduino互換機
かつて、ArduinoにLCDディスプレイやスイッチ、ロータリエンコーダ等を積んで回路を製作していたものが、時代の流れと各種モジュールが安くなった事で(WiFiはESP8266チップが出て数百円でネットワークに繋げる事ができる様になったり)、スマートフォンやタブレットで設定や操作、出力をする様になってArduinoに接続されるのはセンサーやモーターやリレーだけになったりしてきました。
いかんせん、メモリーが足りないので仕方なくArduinoとRaspberryPiをUSBシリアルで接続してRaspberryPiからArduinoを制御している方も少なくないはずです。何せRaspberryPiはLinuxですから、ApatcheやSQL,Javaを入れれば端末依存のないブラウザベースでArduinoの制御ができます。
でも20.5mm x 39mmと極小サイズのこの「RedBear Duo」であれば、Wi-FiとBluetoothモジュールがオンボードされたArduino互換ボードなのでRaspberryPiの手を借りなくても「RedBear Duo」だけでIoTデバイスを開発する事が可能になります。
ハードウェアスペックは、CPUはSTM32F205で120Mhz動作のARM Cortex-M3チップで2MByteのフラッシュメモリーを搭載。さらに、Broadcom BCM43438というWi-Fi 802.11b/g/nとBluetooth4.1がオンボードになったチップを搭載し、I/Oは18本で他にRGB-LEDを1つオンボードしています。
ARMコアを積んでいる事でArduinoを知らなくてもBroadcom WICED SDKを使ってJavascriptやCを使って簡単にプログラムを書く事ができますし、ArduinoユーザーにはおなじみのArduino IDEでもコーティングできます。
注目がApple HomeKit にも対応している事。これはiPhoneで家の中の家電機器を操作するガジェットをAppleが提供しているHomeKitを使って容易に作れるという事です。
この様に「RedBear Duo」はかなり幅広いプラットフォームを利用してプログラムの開発環境を提供してくれています。
これだけ見ると、かなり玄人向けなボードと言うイメージを持たれるかもしれませんが、初めてArduinoを使ったり、ArduinoでWi-FiやBluetoothプログラムを書く人の事を忘れたりはしていません。
クラウドでプログラムを書いてネット経由でプログラムがボードに書き込める Particle をサポートしており、箱から出して家のWi-Fiに繋げばParticleに接続されてすぐに開発環境を提供してくれます。
また、GitHubのページでAndroidとiOSの両方のサンプルプロジェクトとサンプルコードも豊富に提供される予定ですので、今までちょっと敷居が高かったArduinoとスマートフォンを接続して制御する機器を作る良い機会かもしれません。
iOSでのアプリの開発環境がないorスマホアプリを作った事がないと言う方でもBlynkをiPhoneに入れれば、凝ったものは作れませんが、iPhoneで気象モニターやiPhoneで操作できるラジコンなら簡単に作れますよ。
開発環境は豊富に提供されていますので、これを機会にスマホでのプログラムへも挑戦してみませんか?
(記事本文提供:KURA BASE)